「朝日のあたる家」「原発映画は客が来ない!」という映画館主(上)昨年の9月のブログより
お陰様で日本各地で17館(昨年9月時点)を越える映画館が「朝日のあたる家」を上映してくれることなった。現在、検討中の館もあるので、最終的には20館を超えそうな勢いだ。(実際は予想を超える27館!)
ご存知の通り。当初は上映拒否。また拒否の連続だった。大手シネコンチェーンはとにかく駄目。これは想定していたが、まさか原発事故のドキュメンタリー映画を上映する劇場まで拒否とは考えもしなかった。最終的に上映を拒否した名古屋市の映画館の支配人との話。
「原発ものは最近入らないからなあ!」
ーー原発ものって、これはドキュメンタリーではなくドラマですけど
「一緒だよ。原発ものは入らないんだよ!」
(ドラマもドキュメンタリーも一緒だという発想映画館を経営する人の言葉とは思えない)
「311のあった年はもの凄い人が来たんだよ。でも、月日が経つと数が減って、最近は何をやっても客は来ない」
確かに、一般の人が原発事故に興味を失っている。だが、この支配人。とんでもないことを言い出す.....。当時は放射能関係の本が売れ、多くの人が原発を勉強した。数少ない原発事故を扱った映画を多くの人が観に行った。
しかし、1年経ち。2年経ち。マスコミ報道でもたまにしか原発事故は扱われなくなり、前首相が「収束宣言」までしてしまい、多くの人は原発事故は終わったと思うようになった。「福島の人たちかわいそうだよね」と他人事のように言うようになり、311以前の日常に多くの人が戻って行った。
当然、原発のドキュメンタリー映画を見ようとする人は減るだろう。だからこそ、僕は劇映画「朝日のあたる家」を作ったのだ。ドキュメンタリーやテレビ報道では伝えられないことを描き、まだ原発事故は収束していないこと。福島の人々がどんな思いでいるのか?そして、福島だけの問題ではないことを映し出している。
ドキュメンタリーは見辛いところがある。「勉強する」「知りたい」という意識がないと、なかなか見れない。でも、劇映画なら、物語なので見やすいし、顔なじみの俳優が出ていれば興味も持てる。ひたすら原発事故を描く訳ではなく、笑ったり、ハラハラしたり、感動したりもできる。
「朝日のあたる家」はエンタテイメントになっている上に、原発事故が分かる映画だ。だが、その支配人さんは「劇映画」も「ドキュメンタリー」も一緒にして「原発映画は入らないだよな〜」という。
「劇映画で不入りの原発ものは、今まで何本ありましたか?」
そう訊きたくなるが、支配人にとってドキュメンタリー映画で客が入らないのだから同じ原発が題材の劇映画も入らないといい張るのだ....。頭が固いというか? 何というか?やがて、その支配人の本音が見えてくる....。
(つづく)
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