2014年03月01日
「朝日のあたる家」がヒットしても、あとに続かない若手監督たち

朝日のあたる家ー皆様のお陰で、日本各地で話題になりヒットを続けている。
最近の映画というのは、都会でしかヒットしないのだが、「朝日」は地方でもかなりなヒットと飛ばし、ある町では四大都市と並ぶ観客動員を成し遂げている(静岡県で唯一上映してくれた沼津市です! 愛知県も凄かった)
今、思い出すのは、この映画を作ろうと決意したときのこと。業界の先輩たちからこういわれた。「映画界で原発はタブーなんだ。そんなものを作ったら、お前は二度と商業映画を撮れないぞ!」それは脅しではなく、あちこちで聞く話だった。が、僕にとって映画作りは”毎回、遺作”。だったら、本当に遺作にしてもいいと「朝日のあたる家」に挑んだ。
いろんなことがあった。企業は一切出資してくれない。映画会社も駄目。製作会社もどこも受けてくれない。有名俳優は出演拒否。メジャーなシネコンチェーンは上映拒否。それどころか、原発のドキュメンタリーを上映する単館、ミニシアターまで上映を拒否されて大変な思いをした。
それでも心ある映画館が手を上げてくれて、全国で25館。企業映画の中規模公開のクラスにまで膨れ上がった。多くの観客から支持を得て各地でヒットした。
業界でいう「原発の映画はタブー」というのは破られたと言える。それどころか僕が”朝日”を準備している内に、ヒットメーカーである園子音監督まで原発映画を作ってしまった。なので、日本には原発事故を描いた映画がもう2本もあるのだ。
僕のまわりにいる後輩監督たち。皆、口を揃えて言う。「太田さん、スゴイなあ。タブーは破る。25館で公開。ヒットを飛ばす。映画は評価されるで、うらやましいですよ!」
だったら、お前も原発映画を撮れよ!というのだが、誰1人、やろうとしない。
先に書いた静岡市の映画館と同じ。もし、どこかの誰かに、何か言われたらどうしよう? と怯えているのだ。どこの誰って誰? 自宅の電気止められたりするの?
僕はそんなこと。一度もなかった。映画館も、配給会社も、関係者も何ら怖い思いをしていない。せいぜい、僕のところに嫌がらせメールが来ただけだ。
なのに撮ろうとしない。福島の現実を伝え、日本の将来をみんなで考えるには「朝日」1本では足りない。これからは多くの映画監督がどんどん原発を題材にした映画を作ることで、そして、みんなで考えることで、日本は変っていくと思える。
少なくてもテレビで原発ドラマを作ることは当分できない。なのに若手監督たちがビビっている。
そこで考えたこと。「朝日」の続編を作ってほしいという声もあるが、それではなく。先輩に言われたあの言葉を覆すことが、後輩たちの希望に繋がるのだと感じる。
ただ、それはまた多くの人が疑問を持つことになる。これまで応援してくれた人から「えーーどうして?失望した!」と、多くの批判も受けるだろう。でも、そこから新しい希望に繋がるはずだ....。詳しくはいずれ。

※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。