2014年09月30日
「朝日のあたる家」古い習慣に縛られる映画館が映画を賞味期限切れにする

来月、完成を目指して作業を続ける。とはいえ、映画館で公開できるのは来年の春、以降。というのは、映画館のスケジュールが通常1年先まで決まっているということがある。そのために、初日に俳優が集まり舞台挨拶をしても、1年以上前の撮影を覚えておらず、ワイドショー等で見ていると、何だか他人事の様に思い出を語っていることがある。
一般の人にとっては撮影終了=映画完成というところがあるのに、完成までにはさらに半年。公開は1年先だ。となると、完全に過去のものとなってしまい、撮影時の感動を忘れてしまうことが多い。1年以上も感動を持ち続け「早く映画が見たい!」と思い続けるのは大変なこと。そうなる理由は映画館が作品が完成してから見てから、上映するか、否か?を決めるから。そして、上映待ち作品がたくさんあるので、そこから1年後の上映になるのだ。
だから、話題性のある題材を映画にしても、公開される頃には皆、忘れていて興味を持ってもらえなかったり。時代の移り変わりの早さに映画館側は疎いところが多く、結果、半年前に上映すればたくさんの客が来たのにね.....ということになる。前作「朝日のあたる家」の公開も「上映したい!」といってくれる映画館でも、半年後である「翌年の春」といっていた。
劇場側としては「早い」対応と思っているようだった。しかし、日本人は飽きっぽく、すぐに忘れる。「福島を応援」「何かしよう」といっても、多くの人が半年も経てば感心をなくす(実際、そうなった)なのに、来年の春なんかに上映したらアウトだ。
そんな中、愛知のシネコングループ・コロナが「来月、9月から上映したい!」と異例の提案をしてくれた。今度は配給会社から異論が出る。いくらなんでも来月は無理。十分な宣伝ができていない!雑誌等に記事を書いてもらうには3ヶ月前から準備が必要。といわれたが、3ヶ月後に公開することで得られる客数と、3ヶ月に失う数を比べたら、絶対に失う数の方が多いと思えた。
人々は311も、福島のことも、原発事故も日に日に忘れて行く。その前に見てもらわなければ!完成から2ヶ月後にスピード公開となった。そのお陰で、大ヒット。映画館には入りきれないほどの観客が来てくれたが、あれも翌年の春に上映していたら、閑古鳥が鳴いていたかもしれない。
その「朝日」は午後の時間帯が特に客が入った。子供のいる主婦の方が興味を持ってくれたからだ。が、ある映画館は「昼間の上映は1年前から決まっている作品があるので」と、夜の上映となった。そのために、応援してくれていた主婦のグループは誰も来られず。会社帰りの男性サラリーマンのみ。満員御礼とはいかなかった。本当に残念。
こんなふうに、多くの映画館が古い習慣に縛られて、完成した作品を見た上で1年後という流れを改善しようしないので、映画がヒットしない、映画館も儲からないという結果となっている。なのに「最近は客が来ない」と嘆くのである。早く上映すれば、それだけ多くの客が来る。わざわざ、皆が忘れる1年後に上映することに何らメリットはない。
だから、今回もより早く上映してもらえるように、すでに映画館に交渉中。理解あるところで上映したい。そうしてこそ、観客にも喜んでもらい、映画館側も客がたくさん入り。誰もがハッピーになれるのである。

Posted by 見廻りくま at 20:07│Comments(0)
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